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【本の書評】反応しない練習-kindleでも読めます

今回は、本の書評をしていきます。


ひさしぶりにココロに染みる本と出会ったので、その本の紹介をしていきます。


それは、草薙龍瞬さん著の「反応しない練習」です。





有名な本なので、読んだことがなくても、名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。


ブッダの考え方をわかりやすく解説した新感覚のビジネス書です。


文章構成が絶妙にうまいので、とても理解しやすいです。


本が苦手な人でもスッと読めるのではないでしょうか。



この執筆センスは素晴らしいです・・・。



まずは著者の草薙龍瞬さんについてご紹介をしていきます。


草薙龍瞬さんは現役の仏教僧侶です。


16歳で家出、上京し、大検を経て、「東京大学法学部」を卒業されているというスペシャル異色の僧侶さんです。


著述家という一面もあり、数々の書籍を出版されています。



『悩んで動けない人が一歩踏み出せる方法』- WAVE出版 (2011)


『ブッタの思考法でアタマすっきり! 消したくても消えない「雑念」がスーッと消える本』- 大和出版(2012)


『独学でも東大に行けた超合理的勉強法』- サンマーク出版 (2014)


『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」』 – KADOKAWA/中経出版 (2015)


『これも修行のうち。実践!あらゆる悩みに「反応しない」生活』- KADOKAWA/中経出版 (2016)


『大丈夫、あのブッダも家族に悩んだ』- 海竜社 (2016)


『自分を許せば、ラクになる。』- 宝島社 (2018)




現代のお悩み解決をする内容が多いのが特徴的です。


今回はこの中から、ベストセラー『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」』 – KADOKAWA/中経出版 (2015)を紹介していきます。


参考にしていただけると幸いです。


では、みていきましょう。




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「反応しない練習」の内容

本書の内容ですが、以下の6つの章から構成されています。


  1. まず、「理解」しよう


  2. 「判断」しないようになろう


  3. ネガティブで「損」しないようにしよう


  4. 「自由」になりましょう


  5. 正しく「競争」しよう


  6. 考える「基準」を持ちましょう




目次だけ見ると、よくあるビジネス書と変わんなさそうですよね。


しかし、僧侶が書いただけに本書は切り口が少し違います。


怒ったり、悲しんだり、不安になったり、悩んだり、ネガティブな反応をムダにしないような方法を、ブッダの言葉を用いて解説してくれています。


ブッダと聞くとすごく宗教っぽい内容を想像しますが、全く宗教臭はゼロです。


ブッダの圧倒的合理的思考で幸せに生きる方法が書かれています。


この本での大切な部分は「理解すること」「判断しないこと」だとわたしは思っています。


今回はそのトピックにフォーカスして紹介をしていきます。




まず、「理解」しよう

そもそも「悩みの正体」とはなんでしょうというところからスタートします。


われわれは漠然とした満たされなさを感じ、「このままでいいのかな」と思って生きていたりするのですが、そもそも「悩みの正体」がわかっていないから、なかなか解決できないんだと本書では言っています。




たしかに・・・。


人生を振り返ってみると、なんとなく不安や落ち込みを感じて生きてきたように思います。


あなたはどうでしょうか?



そこでブッダはいいます。


まずは「悩みを理解する」ところからはじめましょうと。


①悩みがある→
②悩みには理由がある→
③悩みには解決策がある




このように順をおって、まずは単純に「悩みを理解」してみようということです。


いきていれば色々悩みがありますよね。



  1. 仕事がううまくいかない



  2. 人間関係がうまくいかない



  3. どう生きていけばいいのかわからない




ブッダはこのような、「人生には悩み・問題がつきものなんだ」ということを、マルッと受けいれなさいということを言います。



なんか現実を受け入れるのはしんどそうと思うかもしれませんが、「ある」ものを「ある」と理解するだけでいいんだと。


「わたしには悩みがある」と自覚することで、漠然とした状況からこのように考えることができるようになるのだと本書では言っています。



「どのようにすれば解決できるのか」


まずは、一歩を踏み出すためにまずは悩みを受け入れなさいという教えです。



悩みの正体ってなに?

仏教の世界では、悩み・苦しみの原因は、「執着」にあると考えるようです。


それ以前に、悩みを作り出しているものは、「心の反応」だと言っています。


心がムダに反応することで、悩みが惹き起こされるということをいいます。


うーん。むずかしくなってきました。


つまり、「求める心」があり、それが「欲求」を生み、人は反応するというサイクルを繰り返しているということを言っています。




なんとなくわかるような気がします。


わたしも今までずっとなにかを求めて生きてきた感覚はあります。


「心は求めつづけるもの」だと理解することで、不思議な心境の変化が訪れると言っています。


つまるところ、「人生そんなもん」と人生について大きな肯定感を得ることができるということです。



では、その肯定感に何の意味があるのかと思いますよね。


私たちの最も切実なテーマは「承認欲を満たすこと」で、この感情は人間だけにある欲望だそう。


そしてこの「承認欲」が悩みの正体となっていると本書では言っています。

そういったことを正しく理解することこそが人生の苦悩を解く智慧であるとブッタは言っています。



「判断」しないようになろう

これは、単純にものごとの良し悪しや正しい・間違っているを判断しないようにしようという教えです。


「判断する心」には、わかった気になれる気持ちよさと、自分は正しいと承認欲を満たせる快楽があり、人間は判断することに夢中になってしまいます。




しかし、「判断すること」は決めつけや一方的な期待・要求であり、執着の1つであると本書では言っています。


「そうはいっても判断をしないといけないシーンはあるよ」と思ったあなた。


それは正しいご指摘です。


生きている限り判断しないといけないシーンは必ずあります。



では、どのように判断をしていくのか。


ブッダは、判断には「正しい判断」「誤った判断」があると言います。


「正しい判断」の基準は、「役にたつか」という視点であるとブッダは位置付けています。


自分が正しい、あいつは間違っているという判断は手放し、正しい判断を心がけることでラクに生きられると述べています。


会社であれば、「利益があがる」「働きやすい環境になる」「業務が円滑に進む」というような判断が正しいということです。




ブッダの目指す「正しい理解」とは、「正しいと判断しない」理解であり、「真実であり、有益である」ことの方が大切であると考えます。



でも、ついつい「判断」してしまうのが人間というもの。


そんな時は、「いま判断したな」と気づいていきましょう。


判断することは「心のクセ」みたいなものなので、気づいて直すことしかありません。


あとは、変な判断をせずに「素直になりましょう」と本書では言っています。


それが1番ラクになれるのだと。


「正しい自分」でいることよりも「素直な自分」でいることの方が魅力的ではないかと。




人の話をよく聞けること、ものわかりが良いこと、心を開いて話し合えること、そういう自分の方が幸せになれるのではないかと提案されています。


たしかに作った自分より、自然体でいられる方がいいなということには、納得感があります。


自分を否定しない

そして、自分はダメだとか、できていないとか他人と比較して判断するのをやめましょう。


まさにこれは承認欲を満たす行為で、自分を苦しめる行為です。


あなたはあなたを肯定し、今できることをやっていきましょうと本書で述べられています。


他人と比較せずに承認欲を満たす方法として、「本物の自信」をつけようと提案されています。



「本物の自信」とは何か?


①やってみる

②体験を積む

③ある程度の成果が出る

④周囲が認めてくれるようになる

⑤「こう動けば、ある程度の成果が出せる」と見通しがつくようになる




本書では、最後の⑤の成果が出せると手応えが「本物の自信」であると言っています。



これについては、すごく共感してしまいました。


少し脱線しますが、わたしの話をさせてください。


以前にこのようなツイートをしました。




ある程度しっかりと作業を積み上げると、成果の見通しがつくようになり、そういうことがわかると自信がつくというのは本当だと体感しています。


ここまでくると他人と比べることもなくなります。


そうすることで、自分を肯定し苦しまずに承認欲を満たすことができます。


これが本書でいう「本物の自信」というものだと解釈しています。


この感覚をえられれば、きっと仕事も人生も楽になるでしょう。


「反応しない練習」を読んで自由になろう

今回は「反応しない練習」について、紹介いたしました。


わたしなりにポイントになる部分にフォーカスしてお伝えいたしましたが、本書の面白さが伝わったでしょうか?


もし、少しでもおもしろそうだなと感じてくれたのなら、ぜひ購入して読むことをおすすめします。


というのも、今回ご紹介した内容はほんのほんの一部のさわりの部分になります。


とても重要な部分なのですが、最後まで読むともっと実践的で深い理解をすることができます。


おもしろそうと感じたあなたなら、最後まで興味をもって読むことができるはずです。


kindle版もあるので興味があるなら今すぐ読みましょう。


きっと深い学びを得られるでしょう。




わたしはこの本を読んでから、「理解すること」「判断しないこと」ができるだけで、とてもラクに生きられるなぁと思い、意識的にそうするように日々努力しています。


しかし、これらはとてもむずかしく、ついついムダに反応してしまいますし、判断をしてしまいます。


でも、これらを意識し始めてから変わったこともあります。


それは「冷静にモノゴトをみることができるようになった」ということです。


少し離れた目線で俯瞰的に自分を見つめられるようになったことは、とてもいいことだと感じています。


本書に書いていることを理解し実践できれば、本当の意味での自由を感じることができると思います。


本当の自由を感じられるように、わたしも日々精進していきます。



今回は以上となります。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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