「今度プレゼンをする予定なんですが、正直どうやっていいのかがわかりません。そんなに人前で話すの得意じゃないし不安です。プレゼンが得意な先輩や同僚のようにプレゼンが上手くなりたいです。」
わかります。プレゼンテーションってむずかしいですよね。
不安に思うのが普通だと思います。
それもそのはずです。これまでの人生の中で人前で話したことって何回ありますか?
おそらく今までに数えられるくらいしか人前で話したことないのではないでしょうか。
日本の教育では、あまり人前で話す事をしてきていないので、いざ大学や会社でプレゼンをするときに苦労してしまいます。
本格的にパワーポイントも使ったことないし、プレゼンもしたことないというのが一般的です。なので、プレゼンの方法なんて誰も教えてくれません。
そこで本記事では、プレゼンテーションが上手くなる方法について解説していきます。
残念ながら、スティーブジョブズやTEDの講演者のようにシビれるスピーチを目指す内容ではありません。
会社や学校で「わかりやすい」と言われるプレゼンのやり方を教えます。
実はわたしは、大学生の時に塾講師を3年半やってきた経験があり、人前で話したり、何かを説明したりすることが、他の人よりは得意だったりします。毎日のように30人くらいの生徒の前で講義を繰り広げてきました。
学校の先生にはなりませんでしたが、教員免許も取得しています。
その後は研究者の道を目指したこともあり、その時は毎週、人前で研究成果の発表をしてきました。その甲斐があってか、学会などの発表でもかなりわかりやすいとプレゼンには定評をいただいておりました。
別に凝ったスライドを作ったわけでも、有名なプレゼンターのように名ゼリフを残したわけでもありません。ただ「わかりやすい」ということだけです。
そうです。「わかりやすいプレゼン」をすると、「あの人はプレゼンがうまい」と評価されるのです。
そこで本記事では、その技術をお伝えしていきます。参考にしてもらえれば、まちがいなくちゃんとしたプレゼンができるようになります。
では、さっそく見ていきましょう。
うまいプレゼンテーションはプレゼン資料がわかりやすい
プレゼンテーションに欠かせないもの、それはパワーポイントなどのプレゼン資料です。これを上手く使いこなすことで、プレゼンはすぐによくなります。
では、どのようなパワーポイントを作るのか。下記のことに気をつけば、いいプレゼン資料がかんたんに作れます。
- 道すじを示す
- ポイントがまとめられている
これにつきます。「何について話をしていくのか」「いま何にについて話しているのか」ということが相手に伝わらなければ、「いまいちよくわからなかったな」となってしまいます。
まずは、「今日はこのテーマで話します」そして、「こんな内容をお伝えします」という事をしっかりと示しましょう。
道すじを示していくイメージです。
道すじを示す
例えば、あなたが新しく太らないクッキーを作ったとします。そして、その製品についてプレゼンすることになりました。では、どのような道すじを示すのか考えてみてください。
太らないクッキーについて【タイトル】
太らないのは〇〇という甘味料のおかげです【概要】
〇〇という甘味料について【具体的な話】
製品の評価と総評【まとめ】
どうでしょうか。ある程度今日の話す内容が明らかになりませんか?これを冒頭に示してあげるだけで、相手の理解度が上がります。
ポイントがまとめられている
そして、内容もこんな感じでしっかりとギュッとまとめていきます。
今日は太らないクッキーを紹介します。 【タイトル】
↓
なぜ太らないかというと、〇〇という甘味料を使っているからです。【概要】
↓
この甘味料はこんなメリットがあります 【具体的な話】
・天然成分で安心
・甘さは砂糖と同じだけど、カロリーは1/3
・これは新しい甘味料でうちが特許とってます
↓
モニター調査でも女性に好評だったので、女性向けて宣伝すれば売れますよ 【まとめ】
※内容はフィクションです。
みたいな感じです。超ザックリですが、この商品がどんな商品がわかってもらえたのではないでしょうか?
ただポイントをおさえて話しただけです。これらのポイントが伝われば相手は理解してくれます。「ポイントがまとめられている」とはこういうことです。
これにリアルなデータを肉付けしてけば、信ぴょう性もバッチリです。
クッキーは好きだけど、クッキーは太るから食べるを控えているというデータがあれば、さらにこの商品の価値を上げることもできます。
ポイントをまとめるのに便利なツール
物事のポイントをまとめたい時に便利なツールがあります。
それは「マインドマップ」です。
あるワードに関連するワードをどんどん書いていくことで、家系図のようにそのワードが細分化されていきます。
物事を分解してわかりやすく考えていく方法です。複雑な内容になればなるほど力を発揮します。
以前に別記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
わかりやすいスライドの作り方
では、もっと具体的に掘り下げていきましょう。
わかりやすいスライドのポイントはこの3つ。
- 字は大きめ
- 詳細は書かない
- アニメーションは不要
この3つを実行すれば、いいスライドが簡単にできます。では、1つずつみていきましょう。
字は大きめ
これは基本です。スライドショーは見やすさにこだわりましょう。
フォントは「ゴシック系」、フォントサイズは「大きめ」です。
こんな感じです。内容はフィクションなので、流しておいてください。
とにかく見やすさ重視です。
詳細は書かない
スライドに細かい詳細情報は書かなくて大丈夫です。
説明するとなるとついつい細かいところまで書いてしまいたくなるものです。
ただでも、せまいスライドの上につらつらと細かい字で詳細を書かれても、見えないし読む気になれません。
細かい情報は、口頭で補足していく感じがベストです。
スライドには、本当に重要なことだけをピックアップして厳選したワードを書いていきましょう。
アニメーションは不要
アニメーションを使いたがる人も多いのですが基本は不要です。アニメーションを使うと一見カッコよくは見えるのですが、だらだらとした印象になりがちです。
逆に使わない方が、テンポがよく、見ている人のストレスは少ないです。
もし使うとしたら、「どうしても強調したいところ」くらいですね。ここぞというところで使うことで、強調効果を高めることができます。
使うとしても、文字が出てくる簡単なアニメーションだけで十分効果があります。
わかりやすい話し方の技術
上記の内容に意識して、スライドを作り込めば、資料はとても分かりやすくなるでしょう。
しかし、プレゼンは話して伝えることが重要です。つまり、話の技術は切っても切り離せません。
でも、むずかしく考える必要はありません。ポイントさえおさえればとても簡単にできます。
- 台本を作り込む
- 「えー」「あー」に気をつける
- サクサク話す
- 元気にはっきり話す
- 大事なところはゆっくり話す
1つずつくわしく見ていきましょう。
台本を作り込む
これが1番大切です。フリーで人前で話すのは相当なれていないとむずかしいです。迷わず台本を作り込みましょう。
スライドの下に台本を書く欄を出すことができます。そこにページごとの台本を書いていけばOKです。
慣れるまでは、一言一句すべて書いていくことをおすすめします。そしてそれを頭に叩き込んでください。
これだけで、びっくりするくらいしゃべれます。台本は強力な武器です。
慣れてくると、台本がなくても話せるようになってきますよ。ちなみにわたしは、トピックだけを箇条書きにして話をしています。
慣れれば誰でもそのようになれますので、はじめは大変ですが、台本作りに時間をかけいきましょう。
「えー」「あー」に気をつける
これは誰でも癖として言ってしまします。緊張すると余計にでます。意識すると、いかに自分が「えー」「あー」と言っているのかがわかります。
これは、テンポを悪くするワードなので、意識的に減らす練習をしましょう。練習すれば必ずなくなります。
「えー」と言いそうになったら、その言葉ごと飲んでください。これだけでなくなります。
そのためにも台本作りは大切です。人間はどうしてもすぐに言葉がでてこない時に「えー」「あー」と言ってしまうものです。
台本があれば考えずに話せるので、台本を作るだけでほぼほぼ解決できます。
大切なので、もう1度言っておきます。「えー」「あー」と言いそうになったら、それごと飲みこみましょう。
サクサク話す
テンポは重要です。限られた時間の中でやっていくので、もらった時間はムダにしてはいけません。
プレゼンを聞いていて、イライラした経験はありませんか?
テンポよくサクサク話していけば相手もちゃんと聞いてくれます。早口くらいで話すくらいでちょうどいいでしょう。
プレゼンでは、間延びした印象を与えないことがとても大切です。では、どうするのか?
そうです。台本を作りましょう。
元気にはっきりと話す
これはなんとなくわかりますよね。「ボソボソと小さな声で話している」のと「元気にはっきりと話している」のを比べたときに、どちらがいいですか?
そういうことです。
少し初めはテレがあるかもしれないですが、誰も「ださっ」とか「調子乗ってる」とか思わないので、元気にはっきりと話していきましょう。
むしろ、「元気にはっきり」と話た方が、相手の印象もいいですし、自信があるように見えます。そして、話している内容の説得力が増すのでいいことずくめです。
恥ずかしがらずに、声を張って話していきましょう。
1番大事なところはゆっくり話す
重要なところはサクサクいかずに、ゆっくり話しましょう。そうすることで、内容がよく伝わります。
コツは「大事なところにきたら一呼吸おく」ということです。これだけで、テンポを簡単に変えることができます。そして、丁寧に説明をしていくイメージで話をしてみてください。
これで、理解してほしいところはバッチリ理解してもらえます。
今日のプレゼンわかりやすかったよ
話の重要度で話すテンポを変えることで、プレゼンの質がグッと上がります。台本にも「ここはゆっくり」と書いておけば意識的にできるようになりますよ。
上級テク
ここからは上級者向けです。無理にチャレンジする必要はありません。というか慣れていても普通にむずかしいと思います。
ただ、大丈夫そうだと言う強者は参考にしてみてください。
笑いをとる
だいたい会議や商談って固くなりがちですよね。そう言ったところで、冒頭で笑いをとると場が温まります。そうすることで、真面目なプレゼンとのギャップができて、印象を与えることができます。
ただ、これは使い方を間違うと死にます。めっちゃ深刻な内容の会議でやったらひんしゅくを買います。場の空気を読んでやらないと爆死するので、ちゃんと空気読める自信がないとやっちゃダメです。
諸刃の剣的な側面が強いので、上級テクとしました。
笑いをとることよりも、わかりやすいプレゼンをする方が100倍大切なので、ムリは厳禁です。
抑揚をつけて話す
プレゼンって単調になりがちです。そこに抑揚をつけると、少しドラマチックになります。劇場型の話し方ですね。
ときには感情を込めて強い口調で言ってみたり、ときには柔和なやわらかい口調で話してみたりすることで、波が生まれます。
そうすることで人は引き込まれます。面白いと感じてどんどん引きこまれます。
大統領選のスピーチやスティーブ・ジョブズのスピーチなど、心が震える有名なスピーチはすべてこういうテクが盛り沢山です。
プレゼンがうまい人はこれが圧倒的にうまいです。
Youtube講演家の鴨頭さんは抜群にうまいですね。参考にしてみるのもいいですね。
感情に訴えっけられている感覚におちいります。これをするには今までの人生経験がものをいいます。圧倒的に場数もふまないとできません。
これできる人は、只者ではないです。なので、ムリしてやらなくても大丈夫です。
プレゼンは「わかりやすく伝えること」が基本です。
参考図書
このようなプレゼンのテクをしっかり身につけていきたいという方はぜひこの1冊を。
スティーブ・ジョブズの過去のプレゼンの内容を分析している解説本です。なぜ、彼のプレゼンに人々は惹かれるのかがよくわかります。
かなりジョブズびいきな内容になっていますが、プレゼン技術の本として、1度は読んでおきたい1冊です。
わかりやすいプレゼンは人を動かす
- 内容のまとまったわかりやすいスライドを作る
- 「えー」「あー」は言わない
- 元気にはっきりとサクサク話す
- 大事なところはゆっくりと
なんとなくイメージはつかめたでしょうか?
いきなり初めからすべてがうまくいかないかもしれません。プレゼンテーションは練習も必要なので、場数を踏むことは大切です。
ただ、今回ご紹介したテクニックを使えば、グダグタにないでしょう。きっと内容もきちんと伝わるはずです。
プレゼンをするとなると、テクニックに走りがちですが、1番大切なことは「わかりやすく伝える」ことです。
これができれば大成功です。あとは、練習あるのみです。頑張ってください。
今回は以上となります。
本記事があなたのお役に立てたのなら幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。